夏の暑い日こそメリノウールがオススメな5つの理由

皆さんはメリノウールと聞くと気温が低くなる秋冬限定の素材というイメージをお持ちではないでしょうか?
確かに、しっかりとした保温性や膨らみ感のある柔らかな触り心地から肌寒い時期にはうってつけの素材です。
では反対に、気温が高くなりジリジリと日差しが照りつける夏はどうでしょうか?
ウールを夏に着るには暑すぎるという考えの方も少なくないと思いますが、全くそんなことはありません。
むしろそんな暑い夏にこそオススメしたい素材がメリノウールなんです。
今回はメリノウールがなぜ夏にオススメなのか?
その5つの理由を皆さんにお伝えしたいと思います。

1.優れた吸湿機能

メリノウールは汗がしたたるような夏の暑い日でもサラッとした着心地を提供してくれます。
それはメリノウールが「吸水性」だけでなく非常に優れた「吸湿性」を有しているから。
「吸湿性」とは、液体となった水分ではなく、湿気や目に見えない水蒸気といった大気中の水分を吸着できるということ。
ウールの表面にあるスケールと呼ばれる鱗状の表皮は湿度に応じて開閉します。スケールは湿度が高くなると開き、空いた隙間から繊維内へ水分を取り込んだ後、緩やかに外に放出されます。
このユニークな繊維構造により汗をかく前の段階から体から発した水蒸気を繊維内に取り込み、夏の暑い日でも衣服内が蒸れずにサラッとドライな状態を保ってくれます。

2.天然の抗菌・防臭効果がある

夏というと気になるのが汗をかいた後の不快なニオイ。
ニオイの残った服をそのまま着るのはストレスですし、周囲にも何かと気を遣いますよね?
その点メリノウールには天然の抗菌・防臭効果があるため、このようなストレスからあなたを解放してくれるはずです。
メリノウールは天然繊維のため免疫機能による抗菌作用があり、雑菌の繁殖を防ぎます。
また、湿気を取り込む際にニオイの元となる分子も一緒に繊維内部に閉じ込めるため菌と結び付かず、結果として嫌なニオイが発生しません。
そして閉じ込められた分子は、洗濯の際に繊維内から一気に放出されるため、洗濯後も嫌なニオイは残りません。

3.上質感

夏はTシャツ一枚で過ごすだけに質感や肌触りにはこだわりたいところ。
メリノウールは繊維が細いため生地にした際に非常にスムースな肌触りやドレープ、品のある光沢感を生み出します。
ウールはチクチクするというイメージをお持ちの方も少なくないかと思いますが、メリノウールであればそのようなトラブルはありません。
チクチクした感触は繊維の断面が肌に刺さることで起こり、30ミクロン以上の繊維が含まれているとこうした不快感を覚えるとされています。
その点衣服に使用されるメリノウールの繊維の細さは16〜19ミクロン程度。ストレスがないどころか一日中着ていたくなるような肌触りです。

またメリノウールは弾力性が強く、伸びてもすぐに元に戻ろうとする性質があります。そのためシワにもなりづらく、クリーンな雰囲気をいつまでも保ってくれます。

4.汗冷えしない

アウトドアのアクティビティではこの理由でメリノウールが選ばれることが多いですが、それは日常においても同じです。
夏の炎天下からクーラーの効いた屋内に入った時、一気にカラダが冷やされてしまうことは少なくないですよね?これは体表に残った水分が蒸発する際に発生する気化熱によって体の熱を奪っているのです。

ウールは汗を繊維内部に吸い取ることは先にお伝えしましたが、実はそれを覆うスケールは水を弾く疎水性を持っています。
そのためかいた汗を保水した場合でも、肌面に触れる生地表面はスケールの疎水性によりドライな状態を保ってくれます。
つまり服が濡れているのに肌はサラッとした状態に保たれるということです。

加えて、繊維内に保水している分、化学繊維とは異なりゆっくり蒸発していくため気化する際に過剰にカラダを冷やすことはありません。

 

5.紫外線に強い

ウールは天然のUVプロテクション機能を持っており、夏の厳しい日差しからあなたの地肌を守ってくれます。

特別な科学的処理をしなくても、自然に紫外線に耐えることができるというのがすごいところ。メリノウールのミッドウェイトとヘビーウェイトはUPF50+、ライトウェイトなものでもUPF25程度あります。